未来防災課

【都民必見】ふるさと納税はおすすめ出来ない!? 返礼品と引き換えに失っているものがあった!!


ミライボのさいとうです。こんにちは。

ふるさと納税をすると、自分の町が災害などに対しぜい弱になるのではないか?

今回の記事は、そんな疑問を調査したものです。

ふるさと納税。どうせ払わなければならない税金でお得な返戻品がもらえるため、年々利用者が増えているこの制度。

でも、そんな制度に疑問を抱くキッカケがありました。それは、2018年に起きた大阪北部地震。学校のブロック塀が倒壊し、女児が犠牲になってしまったあの事故です。

(引用:災害写真データベース)

私はそれから、自分の子供が通う予定の公立校の耐震性ってどうなんだろう? みたいな疑問を抱くようになりました(ちなみに我が子はまだ2ちゃい。学校はまだ先の話ですね)

公共の建築物の耐震や改修には地元の税金が使われるはずです。それとは反対に、ふるさと納税は返戻品をもらうことと引き換えに、自分の税金が自分とは全く無関係の町で使われる制度です。つまり、その分地元の税収が減る。これが莫大な金額になったら、公立学校やコミュニティーセンターなどの耐震化に影響ないのかな・・?と。

果たして、そんなことは本当にあるのでしょうか?

まっっっったく判らないので、ふるさと納税がもたらすデメリットについて、東京23区全ての区役所にアンケートを実施してみました。

今回の未来防災課の記事は、どうやら真面目な記事になってしまいそうです。

調べてみると、東京23区の他、一部の地域にお住いの人は特にデメリット大きいことも分かりましたので、どうぞ、読んでみて下さい。

▼目次

  1. ふるさと納税のデメリットって何?
  2. 実際にどれだけの損失なの?
  3. 待機児童・インフラ整備など、防災以外の影響とは・・・
  4. 東京23区だけじゃない!特にデメリットが大きい地域!!
  5. まとめ

1.ふるさと納税のデメリットって何?

Q1:今後もふるさと納税による減収額が増えると、どのような事が懸念されますか?

  • A:インフラの更新や長寿命化改修は30年以上にわたり、毎年度予算で一定額の予算を確保する必要がありますが、減収が恒常化した場合、緊急短期の課題解決が優先され、これらの長期計画に少なくない影響が出る恐れがあります。
  • A:区民サービスを行うための経費について基金(貯金)を取り崩して対応することが想定される。毎年その流れが続くと基金(貯金)が枯渇してしまい、大規模災害や急激な経済変動に備えるための財政基盤がぜい弱なものとなってしまうことが懸念される。
  • A:まちづくり事業やインフラ整備、保育施設待機児童対策などの子育て支援や、少子高齢社会の進展に伴ってますます増加する社会保障経費への影響が懸念される。

つまり、こんな感じでしょうか!?

  1. 長期計画が描けなくなる
  2. 大規模災害時に使えるお金の確保が危うくなる
  3. 経済変動に耐えられなくなる
  4. 防災と関連の深い、インフラ整備の影響が出る
  5. 待機児童や子育て支援への影響が懸念される
  6. 高齢者への社会保障が減る

道路をはじめとするインフラの整備や公共施設の耐震化。当たり前にやってもらっていることだけど、全て税金。税収減は、防災以外でも私たちの身近なさまざまな問題に直結していそうです。

Q2:防災に関連する事業で、減収が原因で予算取りに支障をきたしている、または実際に先送りしている事業はありますか?

  • A:防災に関する事業は重要な事業と捉えており、ふるさと納税の減収により、事業を先延ばしにすることはございません。

なるほどー。な回答です。

回答いただいた全てで、防災関連の事業は優先的に進められるようで、どこの区も「先送りしている事業はない」との回答でした。年度予算も、特に区民の安全・安心に係る事業は優先されているようで、現時点ではふるさと納税による影響はほぼ無さそう。少しほっとしました。

でも、裏を返せば、優先度の低い事業は先延ばしにするってことですよね。予算がなければ、当然そうなるはずですから。

Q3:大阪北部地震で、学校のブロック塀が崩れ1人の少女が犠牲になりました。ふるさと納税による影響で税収が減少の一途をたどれば、町にある公共施設の整備に使える費用も減り、耐震性の低い建物(保育園や学校など)やブロック塀の改修に遅れが生じる可能性はありますか?

  • A:緊急性・優先度を考慮して予算措置を行っているため、設問のケースはふるさと納税による影響で遅れが生じる可能性は極めて低いと考える

ほとんどのケースでこのような返答でした。理由は、前述の通り区民の安全・安心の事業は優先度が高いから。

しかし、中にはこのような回答も・・・

  • A:現時点では、ふるさと納税の減収に関わりなく、対応すべきものは対応している。ただし、公共施設やインフラの更新にはかかる財政需要は膨大であり、今後対応できなくなる恐れもある。
  • A:間接的に影響は高まる。
  • A:ふるさと納税による影響で税収が減少の一途をたどれば、その可能性も考えられます。

今の状況が続けば、小中学校といった公共の建物内で多くの時間を過ごす子供たちの安全に影響がでるかも?と懸念する声はありました。やはり、自分の子が通う学校の耐震性などに無頓着でいてはいけないんだと感じる解答でした。

2.実際にどれだけの損失なの?

Q4:ふるさと納税による減収額はいくらですか?また、その減収額を行政の防災関連の業務で表すとどうなりますか?

  • A:約16億円 電線類の地中化業務に換算すると約4.5キロ相当
  • A:約8.9億円 小中学校体育館の安全性向上を図るための改修13校分 ※小・中学校体育館の非構造部材(バスケットゴール等)の耐震対策や床、壁、サッシなどの必要な改修工事経費
  • A:約41億円 老朽化した学校(中規模程度)1校分の建てかえ費用

防災の観点では、電線の地中化は注目の事業です。電柱は地震にぜい弱なので、大規模災害での停電や、電柱倒壊による人的被害や道路の寸断など、地中化を進めることで軽減が期待でき、すぐにでも進めてもらいたい施策です。

因みに、これは小池都知事のマニフェストでもあったと記憶しています。この実行度合いは、私の次の投票に大きく係ってくるかもしれません。(みなさんにはどうでもいい話かもしれませんね。あはは。)

その他、学校の体育館の安全性向上を図る改修も重要。だって、震災後の避難所になる施設ですもん。ここが大打撃を受けてしまったら、さらに多くの避難所難民が出てしまいますから。

3.待機児童・インフラ整備など、防災以外の影響とは・・・

視点を変えて、子育て世代が気になる質問を

Q5:税収が減ることによる、子育て世代に対してのデメリットはどのようなものが考えられますか?

  • A:子育て世代向けの負担軽減施策の対象が狭まる。サービスの水準が下がるなどが考えられる。

具体的に言うと、医療費を助成する対象者の拡大や、子供たちが安全に放課後を過ごせる居場所づくり(学童クラブなど)の充実などに充てられている費用が減り、サービスの質が下がることなどを意味しているようです。

他にも、新しい保育所の新設費用(用地は除く)が約2億円ほどと考えると、例えば世田谷区の減収額が41億なので、約20か所分を新設する費用がよその地方で使われてしまっていることになります。これは明らかにデメリットですよね。

認可保育園の保育士さんの給与だって税金です。区の財政に余裕があれば、
1.保育士さんの給与にあたられる補助金額を増やす
2.保育士さんの給与を上げる
3.保育士さんを増やして、待機児童問題を解決していく。
こんなプランも描けたりして。

ふるさと納税と「保育園落ちた日本死ね」の問題、意外と繋がっているかもしれませんね。

4.東京23区だけじゃない!特にデメリットが大きい地域!!

「ふるさと納税による減収って、東京23区に限った事じゃないじゃん」

そういった意見もあると思いますが、23区は特別深刻なんです。なぜなら、

他にも、ふるさと納税によって税収減に陥る自治体はありますが、国の地方交付税で75%補てんされます。ところが、東京23区は不交付団体なので、補てんはまったくなされずに税収の「純減」となります。
引用:HUFFPOST

逆に言うと、地方交付税がもらえる自治体は、東京23区ほど痛手じゃないんですね。

で、調べてみると東京23区の他にも、地方交付税の不交付団体は80弱ありました。川崎市とか、鎌倉市とか、軽井沢町なども。(平成30年度 不交付団体の状況

この地域の住民がふるさと納税をすると、自分や家族の生活のために使ってもらえる税金を、そっくりそのまま、自分の知らない人のために使われてしまうことになるんですね。

5.まとめ

どうせ払わなきゃならない税金なら、返戻品を購入した気持ちでふるさと納税した方がお得かもしれません。

でも、自分たちの生活にモロに影響がある地元の税収を減らしてしまうデメリットと天秤にかけてみるとどうでしょうか? 本当の意味で得なのはどちらなのでしょうか?

ふるさと納税とは、「返戻品をもらう替わりに、本来であれば自分や家族が安全・安心に暮らしていくためのお金を、見ず知らずの赤の他人に譲っている制度」そう捉えてもらうと、どちらが自分にとって得なのか、見えてくるかもしれません。

アンケートの最後の質問はこんな質問でした。

Q:一部、返戻品競争と化してしまっているふるさと納税について、区の職員としてではなく個人の意見として代弁してもらいたいことなど、ご自由なメッセージを頂けますでしょうか。

  • A:税金がご自身の生活に還元されていないとお感じになることもあるかもしれませんが、災害対策や都市インフラの整備など、見えにくいところで皆さんの生活を支える原資となっています。わたしども行政職員も税を有効に活用するよう最大限努め、皆さんに分かりやすくお伝えして参りますので、みなさんもふるさと納税を一つのきっかけに、税と皆さんの生活の関係についてお考え頂ければ幸いです。

私たちの知らないところで、税金は私たちの普段の生活、安全・安心の毎日を支えてくれているのですね。

A5ランクの和牛、美味しいコシヒカリ、地酒など、惹かれるものは多けれど、今回の記事を取材するにつれ、私はふるさと納税せずに、地元に税金を払っていきたいと思いました。

この記事で、ただただ払うだけの税金が、みなさんにとって何かしら意義を感じるものなってくれればとても嬉しいです。

最後になりましたが、お忙しい中アンケートにご協力下さいました各区役所の皆さま、本当にありがとうございました。


ちなみに私は、どうしても応援したい町があったらその地に旅行に行くようにしています。食べる、泊まる、遊ぶ、で使うお金がそのまま町に入りますからね。ふるさと納税というツールを使わなくても、クラウドファンディングとか応援する方法はきっとたくさんあるはずです。

実は、未来防災課も復興支援を目的に旅行に行ってます!!

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啓之斎藤

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