こんにちは、ミライボのさいとうです。
世界中で爆発的ヒットを飛ばしたアプリ、ポケモンGOみなさん楽しんでいますでしょうか?
リリースしてから時間も経ちましたので、もうすっかり飽きてしまった人も多いかもしれません。
ポケモンGOが面白いかどうかは人それぞれですが、ポケモンGOをプレイしていると、自然と防災力が身に付いていくようです。果たしてどんな防災力が身に付くのでしょうか?
電池消費がハンパない(泣) だから・・・
ポケモンGOをプレイした人は実感していると思いますが、とにかく電池消費がハンパじゃないゲームです。これはもうヒドいのレベル。これまで、こんなに電池を消費するアプリがあっただろうか? いや、ない。それはまるで、中学時代の英語の例文にありそうなほどですね。
休日、一狩りいこうぜ! と朝から意気揚々と出かけると、バッテリーはお昼過ぎには底をついてしまいます。まだまだ夜まで楽しもうと思ったら、どうするか? 解決策は、モバイルバッテリーを持ち歩く。これに限ります!

今や、震災時のライフラインとも言われる携帯電話。そのケータイのバッテリーが切れる事は、どうしても避けるようにしてもらいたいのですが、防災の為にバッテリーを持ち歩こうとする人は稀です。と言うか、ほぼゼロでしょう。
しかも、せっかく用意しても災害なんてそうそう頻繁に起こるものじゃないので、じきに持たなくなってしまいます。重いとか、肝心な時に充電出来ていないとかの理由で。。。
これがゲームをする為という動機でバッテリーを持ち歩くようになると状況は一変。自分の欲求を満たす為の行為なので、ストレスなく自然と携帯し続けるようになれちゃうんですよねー。
私の周りには、太陽光で充電できる高性能のモバイルバッテリーを購入した人もいる程なのですが、その人に「震災に備えてモバイルバッテリーを持ち歩いた方がいいよ!」と言っても、きっとそうはならなかったでしょう。
楽しみの欲求を満たしながら、高められる防災力。電池消費が激しいのも、防災の観点で考えると悪い事ばかりじゃなさそうです。
レアポケモンを求めて向かう先は・・・
ポケモンGOはただゲームをしているたけだと、なかなか捕まえる事が出来ないレアポケモンがいます。このレアポケモンを捕まえるには、ポケモンの巣と呼ばれるポイントに行くのが大事なんですー。
例えば、
ディグダ:日比谷公園
カブト:世田谷公園
プリン:猿江恩賜公園
ワンリキー:江古田の森公園
このように、ある特定のポイントに行くとレアなポケモンがたくさん現れるようになっているのです。(アップデートで巣が変わっているとの事なので、詳細は別サイトをご覧ください)
で、このポケモンの巣に設定されている場所の多くが、災害時に広域避難場所に指定されている公園のようなんですねーー。
災害に直面する時、自分がドコにいるかは分かりません。自宅や職場など地理の分かる場所なら避難しやすいですが、馴染みのない場所で被災をしたら、避難する先が分からず逃げ遅れてしまう可能性が高まってしまいます。
反対に、どこで被災しても最善の選択が出来るようになっていれば、命を落とす確率はぐんと下がります。
そう考えると、さまざまな場所の避難場所を知っておくことはとっても大切。ポケモンGOで行った事のある公園を増やしておけば、いざという時に咄嗟の判断が出来るようになるかもしれません。
それに、地図上で何処にあるのかを知っているだけなのと、実際に行ったことがあるのでは、これまた大きな違いになるはずです。

広域避難場所は文字通り広い場所なので、何処にベンチなどの座れる場所があるとか、トイレの場所、雨・風をしのげる場所といった記憶が頭に残っているだけで、より負担の少ない避難が出来そうです。
災害時は、誰もが冷静な判断が難しくなります。だからこそ、行った事があるという経験が大きな違いになります。
実際、ポケモンGOがリリースされてから、週末になると多くの人が新宿御苑などに詰めかけたと話題になっていました。他の場所でも、多くの人が公園(=広域避難場所)に訪れていたのは事実のようです。
ポケモンGOは人間の行動を変えてしまうゲームです。僕なんかが、いくら防災意識を高めましょーと叫ぶよりもずっと、たくさんの人の防災力を高めています。すごい。
○○の出現ポイントには気を付けよう
ポケモンの巣以外にも、この場所ってこのポケモンがスゲー出てくるなって場所があります(←それを巣と言うんじゃないのか!? と言われるとその通りなんですが・・・)
例えば、目黒川沿いを歩いてみるとコイキングが大量発生します。

実際にコイキングを捕まえに目黒川沿いに行ってみると、コイキング以外にもヤドンとコダックが出現します。そして、この3匹は目黒川に限らず、川沿いを歩いてみると大量に出現するよーです。

コイキングもヤドンもコダックも海や川辺にいそうなポケモンだからかなぁと思っていましたが、この3匹は川の近くでなくてもやたら揃って出現することが多いんですね。それがどんな場所かというと「暗渠(あんきょ)」です。
暗渠とは、覆いをしたり地下に設けたりして,外から見えないようになっている水路(参照:コトバンク)
昔、川が流れていたところを埋めて、緑道のようにしているところって多いですよね。そんな場所に行ってみると、途端にコイキングたちに囲まれまれるようなので、検証してみましょー。
【立会川】
立会川は、目黒区にある碑文谷公園や清水池公園を源流として、西小山駅、旗の台駅、西大井駅、大井町駅の付近を流れて東京湾に注ぐ2級河川です。
歩いてみると、左上の碑文谷公園から西小山駅まではほとんど出現しませんが、西小山駅から大井町駅まではほぼ途切れずにコイキングたちが出現してきました。
【呑川】
呑川は桜新町駅付近を源流として、世田谷区深沢、目黒区八雲、都立大学駅、緑が丘駅、蒲田駅付近を流れ、東京湾に注ぐ2級河川。
呑川の暗渠は図左上の桜新町駅から右下の緑が丘駅まで続いています。
桜新町駅から日本体育大学まではほとんど出現することなく、日本体育大学から少し南東に進むと突然現れてきて、緑が丘駅付近までほぼ途切れずに出現してきました。
どうやら、同じ暗渠でも出現するポイントとしないポイントがあるようです。この違いは何なのか? これは、災害の観点で見てみると分かってきました。
それぞれの出現ポイントを行政が出しているハザードマップと照らし合わせて見てみましょう。
【立会川の暗渠】

- 出現しない場所:碑文谷公園から西小山駅の区間
- 出現する場所:西小山駅から大井町駅の区間
【呑川の暗渠】

- 出現しない場所:桜新町駅から日本体育大学の区間
- 出現する場所:日本体育大学から緑が丘駅の区間
ハザードマップで見ると、暗渠はずっと浸水の危険地帯ではありますが、コイキングらが揃って大量に出現する場所は浸水高が1mを超える場所の周辺である事が分かってきました。
ちなみに、主に水辺で出現するミニリュウ、暗渠でも出現してきますよー。なかなか巣が出来ないミニリュウを捕獲にも、暗渠はおすすめです。是非!!
とは言え、ハザードマップ上では危険とされるエリアですから、念のため大雨の日は近付かないようにしましょう。
まとめ
ポケモンGOをして身につく防災力
1)モバイルバッテリーを持ち歩く
「防災の為」ではなく、「ゲームを楽しむ為」というポジティブな欲求が〇
それによって、毎日持ち歩くことが自然と可能に。
普段から使う事で、モバイルバッテリーの充電忘れも防げますー。
2)実際にさまざまな広域避難場所に行ってみる
災害時に安全な場所に避難をする事は最も大切なこと。その場所が何処にあって、どのような場所なのかは、実際に行ってみた事があるのと、何となく知っているだけでは雲泥の差。
3)出現するポケモンで浸水する危険な場所が分かる
コイキング・ヤドン・コダックが揃って出便するポイントはハザードマップでも浸水危険の高い地域が多い。大雨の際には近付かない方がよい場所かも。
また、引っ越しを考えている場所でも、ポケモンGOをプレイしてみれば、ハザードマップを見なくても分かる情報があるかもしれませんね。
因みに、23区のハザードマップは、大雨で浸水する場所を示したものと、雨により川が氾濫することで浸水する場所を示したものの2種類あります。

例えば、荒川が氾濫しちゃうと区全域が浸水する場所は、コイキングたちが大量発生するような設定では無さそうです。(そうでないと、ドコに行ってもコイキングが出てきてしまいますからね)
ともあれ、楽しめて自然と防災力が高められるポケモンGOですが、ハマりすぎて、道路を占拠するような危険な行為は別の災害を引き起こしかねないので、お控えくださいね。