こんにちは、未来防災課のさいとうです。
つい先日、福島県沖で発生した地震で津波が発生し、津波警報が発令されました。
早朝からのエリアメールで叩き起こされ、津波のニュースを固唾を飲んで見守っていた人も多いと思います。
さて、
「今回の地震は津波が発生した割りには震度は5弱とあんまり大きく無かったよなー」と思っていませんか? もし、そうだとすると地震の捉え方を間違えてしまっている可能性が非常に高いので、一緒に学んでいきましょーー。
2016年で一番規模が大きかった地震は?
2016年は地震の多い年でした。揺れの大きかったものを列挙するとこれだけの地震があります。
発生日 | 発生場所 | 最大震度 |
1月14日 | 北海道 浦河沖 | 5弱 |
4月14日 | 平成28年熊本地震 | 7 |
5月16日 | 茨城県南部 | 5弱 |
6月16日 | 北海道 内浦湾 | 6弱 |
10月21日 | 鳥取県中部 | 6弱 |
11月22日 | 福島県沖 | 5弱 |
さて、ここで3択問題!!
今年発生した主な地震の中で、もっとも地震の規模が大きかったのはどの地震でしょう?
- 平成28年熊本地震
- 鳥取県中部地震
- 福島県沖地震
正解発表の前に、地震の大きさを知る尺度として地震速報で耳にする「震度」と「マグニチュード」について、超カンタンにおさらいをしてみたいと思います。
震度とは? マグニチュードとは?
震度:ある場所での地震による揺れの強さ
マグニチュード:地震そのものの大きさ
簡単に表現すると、震度とはあなたが体感した地震大きさです。図にもあるように、震度は震源(×印)からの距離が離れれば離れる程小さくなっていきます。同じ地震でも、福島県では震度5弱、東京では震度3となるのは、震源から距離でそれぞれの地点での揺れの大きさが変わるというのは、良く分かっている事ですよね。
同じ地震であっても、場所によって地震の体感は変わりますが「地震そのものの大きさ=マグニチュード」は変わりません。
震度とマグニチュードの違いは、照明の明るさで例えられる事も多く、、照明の明るさは変わらずとも、近付けば眩しくなるし、離れれば暗く感じるのと同じ事なんですね。
もっとマグニチュードに注意しよう!
それでは、2016年に一番規模の大きかった地震の正解発表ですっ!!
答えは、Cの福島県沖地震でした!
正解者に拍手!!
被害は熊本地震の方が圧倒的に大きかったのですが、地震の規模は異なるんですね。
それぞれの地震の規模(マグニチュード)はというと、
- 平成28年熊本地震:7.3
- 鳥取県中部地震:6.6
- 福島県沖地震:7.4
数字で見るとたった0.1ですが、マグニチュードが0.1違うだけで地震の規模の大きさはおよそ1.4倍大きくなる事はあまり知られていません。
福島県沖の地震は、熊本地震の被害をもたらした地震の1.4倍の規模の地震だったと想像すると、大きな津波が発生したのもうなずけるのではないでしょうか。
まとめ
2016年11月22日に福島県沖で発生した地震は、2016年のうちで一番規模の大きい地震です。(2016年11月24日現在)
最大の震度と地震の規模は、必ずしも比例する訳ではありません。
最大震度が小さくてもマグニチュードが高ければ地震の規模は大きいので、その地震の後に津波や余震といった影響がより発生しやすくなると思って警戒した方がベター。
とは言え、震度は慣れているので、どの程度以上になると結構大きい地震だなぁとかってパッと分かると思いますが、マグニチュードはピンとこないですよね。
マグニチュードは5.0以上で「中地震」と呼ばれ、5.5以上になると余震が発生しやくなります。
7.0以上で「大地震」と呼ばれるようになります。
震度と同じで「5」という数字以上になると、大きな地震なのかもと注意を払うようにした方がいいと覚えていれば、咄嗟の判断がしやすくなるかも知れませんね。