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2018.06.28 【ペットと防災3】ペットと避難生活|飼育者が被災した時の、いくつもある避難の選択肢と必要な条件を知っておこう

こんにちは。ミライボのさいとうです。

ペットを飼育している人が被災をすると、ペットとどのような避難生活を送ることができるのでしょうか?

ボクも飼育者の1人ですが、ペットがいると学校など避難所での生活はなかなか難しいように感じています。飼育者たちは、被災後どのような生活をペットと送れるのか? 複数ある選択肢を想像しながらまとめてみたいと思います。

ペットと一緒に生活をするためには・・・

被災後もペットと一緒に生活をしたいなら、避難所には逃げない。この可能性から探っていきましょう。

避難所以外で避難生活を送る方法とは?

【自宅で生活する】

  • 自宅の損壊が軽微
  • 戸締りができ、窓も割れていない。安全な空間を確保できる
  • 食料、ペットフード、トイレの問題などに対応できるだけの備蓄が揃っている

最低でもこの要件はクリアしておきたいところです。

自宅の損壊が軽微になるかどうかは、地震がこないと判りません。損壊は軽微でも、水・電気・ガスといったインフラが止まった状態では、生活は難しいでしょう。

ただ、普段から窓ガラスに飛散防止フィルムを貼ったり、充分に備蓄をしておくことで、この方法を選べる可能性を高めておくことは重要です。

【遠方へ避難する】

  • 車が無事 or 誰かに乗せてもらえる
  • ガソリンがある
  • 一緒に避難したい人(家族など)と再会できている
  • 多少のお金がかかっても経済的に耐えられる

こちらも最低限、このような要件を揃える必要があるでしょう。

移動手段としては、きっと自家用車が一番現実的。遠方へ避難してペット可のリーズナブルな宿に宿泊し、洋服はユニクロとかで買って、食事はファストフード。安く抑えたとしても出費は痛いですが、余震にビクビクする事もなく、一番安全でストレスが少ない手段ではないでしょうか。

かさむ出費は、地震保険に加入しておけば多少は和らぐはずです。

「被災地から避難して来ました」って言ったら、特別にペットも一緒に泊まらせてくれる宿、一時的に増やして欲しいですよね。

APAホテルさんとか、やってくれないかなぁ。そのかわりポイントは付かなくてもいいからさぁ。

【テント生活】

  • テントなどキャンプ用品を持っている
  • どの場所でテント生活ができるのかを知っている or 情報を得られる

キャンパーだったらお手のもの。広場があれば生活出来ちゃいます。ただし、あたり構わずテント張っていいって訳では無いでしょうから、どの辺りならテント生活できるのか、事前の知識や行政への確認が重要だろうと思います。(行政はマヒしていると思いますが・・・)

後は、食料の確保とトイレをどうするか? ですね。

【車中泊】

  • 自家用車を持っている
  • 車が無事

この2つで、何とか形になります。やっぱり自家用車を持つだけで避難の選択肢が広がりそうです。

車の中はプライベートな空間なので、集団生活より気持ちも楽なはず! 必要な物があれば、車で買い出し! あとはガソリンをどう手に入れるか。エコノミータイプ症候群には注意しましょう!


どの方法を選ぶにしても、何も備えていない状況で被災をしたら実現が難しいです。そうなると、きっと気まずい避難所での生活しか選べなくなってしまいます。

やはり、何かしら事前準備をしておく必要はあると考えて備えましょう!

ペットと一緒に避難をしない方法も

ペットの安全を確保しつつ、別々に避難する方法もあるようです。

【人は避難所、ペットは自宅】

  • 定期的にお水やエサをあげに帰れる
  • 自宅の損傷が軽微

「人は自宅での生活は難しいが、ペットだけなら」というケースです。例えば、物資などの調達のため避難所で生活をしておきたい場合や、女性は性的暴行などの人災リスクが考えられるため、自宅での生活が危険な状況だと考えられる場合。その他、インフラが止まっている状況下において選択する方法だと思います。

自宅に安全なスペースを確保して、ケージで飼育を続け、毎日、水やエサをあげに自宅に帰れることが条件。

ペットだけ自宅というのは、熊本地震のように後から本震がきたら・・・と考えると不安になりますが、地震から数日後であれば選択できるかもしれません。

【ペットを預ける】

  • 親戚など、ペットの世話を代わりに見てくれる人がいる
  • 遠方のペットホテルに預ける
  • 連れて行く手段がある or 引き取りに来てくれる

仕事などの都合でどうしても被災地から離れられない人は、このような手段も検討してみましょう。

遠方の親戚に預けられれば安心ですが、そんな親戚がいる人が羨ましいっ!!「遠くの親戚より近くの他人」なんて言いますが、遠くの親戚も大事だなぁとしみじみ感じますね。

まとめ

車を持っていなければ、1番現実的なのは、「一緒に避難所」か「一緒に自宅」だと思います。

時間の経過を含めて考えると、「一緒に避難所→ペットだけ自宅→一緒に自宅」でしょうか。

ただ、避難所はペット受け入れ態勢ができていないことが多いはずです。被災直後の誰もがとにかく不安な期間は、ペットは2の次扱いされてしまうでしょう。

避難所での生活は、ペットにも、飼い主にも、それ以外の人にも負担が大きいことなんです。

それが嫌なら、別の手段を選択できるように準備、準備!!

自宅避難は、事前準備がなによりも大切。何もしていなければ、難しい選択肢になってしまいます。ただ、準備万全だったとしても家が倒壊・半壊してしまえば全て水の泡。それを考えると、何より大事なのは、倒壊しない家に住む(昭和56年以前の家には住まない)ことになってくるので、まぁ大掛かりな話ですね。

都心では若者の車離れが深刻です。一生タクシーを利用する方が、経費が掛からないなんてデータもあるようですし・・・

でも、車を所有することで、災害時の選択肢が広がることは確か。車を所有することが、知らず知らずのうちに防災に繋がっている。そう考えてみると、自家用車も悪くないなんて思いませんか? ボクは車持たなくてイイ派だったのですが、ちょっと揺れてきてます。

で、ここで「防災!防災!」と声高に叫ぶ人は「車の中にはトイレセットや水・食料を用意しておきましょう!」 って言うんです。でも、正直それは現実的じゃないとボクは考えています。

そりゃ、用意した方が絶対にいい。それは判っています。でも、地震が来るのっていつなの?って思いません!? それが10年後だとしたら、それをずっとやり続けないと防災にならない。その前にやめるの判ってるから、最初からやらないって人、多いと思います。

そういう防災が多いから「防災はやらなきゃいけないけど、面倒くさいもの」というレッテルを貼られ、敬遠される。

短期間100点の防災をするより、30点でもいいから続けられる防災。未来防災課ではそれを意識して、これからも情報発信していきますー。

ペットを飼えば、災害時には大変な思いをすることは避けられません。ペットを大切に思うなら、日頃の備えにも目を向けてもらいたいと思います。同じ飼育者として、頑張りましょう!! ムリなく続けられる30点の防災で構いませんので。

斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

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