ミライボのさいとうです、こんにちは。
先日、災害時給水ステーションが見学できるイベントがあったので行ってきました。
災害時給水ステーションとは、その名の通り、災害時に水をいただける場所です。
災害時、誰が、どうやって水を配るのかなどのお話を伺ってきました。
目次
災害時給水ステーションの給水方法
今回見てきたのは、品川区と目黒区にまたぐ林試の森公園にある給水ステーションです。給水ステーションは、タイルの壁に囲われたこの建物。
正面右側にホースが繋げられるようになっていて、ホースの先に蛇口がついている水道管を繋げれば、蛇口から水が出てきます。仕組み自体はとても簡単。
防災課の職員さんに教えてもらったこと
当日、給水の担当をしていた目黒区防災課の職員さん。でも、この給水ステーションがある場所は、実は品川区なんです。災害時の給水方法はどのようになるのか、気になったのでその場にいらっしゃった職員さんにいろいろと伺いました。
――実際に災害が発生した時も、給水は目黒区が行うんですか?
目黒区防災課(以下、防):はい。ここの給水ステーションは目黒区が担当になっています。
――でも、このステーションがある場所は品川区ですよね?
防:そうなんですが、目黒区が担当です。ただ、ややこしいのが、、、
給水ステーションの中に、資材が備蓄されているのですが、あそこに置いてあるのは「品川区」のなんです。
――え!? じゃあ、目黒区のはどこにあるんですか?
防:目黒区のは・・・あそこです。
――えぇぇぇぇ!? なんか、微妙ですね、、、
給水ステーションの裏に、ひっそりと倉庫がありました。本堂の裏にある奥社みたいな雰囲気です。
――中には何が入ってるんですか?
防:水の容器です。ロール状のモノが入っていて、機械で圧着して、1つ1リットルの容器が作れるような資機材が入っています。
――じゃあ、手ぶらで来ても水はもらえるんですね?
防:はい。お渡しできます。
――給水ステーションには、どれくらいの量の水が貯蔵されているんですか?
防:約1,500㎥(立米)です。
1㎥で1,000リットルなので、1リットルずつ配ると150万人に配れるだけの水が備蓄されていることになります。どうやら、焦らずとも水を手に入れることはできそうですね。ありがたや。
ただ、1リットルなんてその場しのぎの量なので、各々でちゃんと備蓄をしておきましょう。
それにしても、災害時「あなたは品川区民ですか? 目黒区民ですか?」なんて聞きながら水を配るつもりなのでしょうか? どちらの区の住民か? なんて気にせず、柔軟に対応して欲しいですね。
災害時に気になること・・・
――ところで、災害時も防災課の職員さんが給水をするんですか?
防:いいえ。我々防災課は防災本部の担当になるので、実際に給水する職員は別の課の者が行います。
――その担当の人は、給水できるんですか?
防:ちゃんとマニュアルがありますので大丈夫です。
マニュアルがあるから大丈夫って、一番不安ですよね・・・だって、給水ステーションの中にある資機材は品川区ので、目黒区のは奥社に置いてあるんですよ。そんなの初めて対応する職員さんが大混乱の中、対応できると思いますか?
災害時、繋ぐホースは全部で3本。写真の図のように配置をするらしいのですが、またこの図もえらい簡略化されてます。水を貰う列は、どこに、どう作ってもらえば良いか? そういった想定もしておかないと、いろいろ困るとは思うんですが・・・
しかも、容器はこの場で機械を使って作るんですから、きっと発電機を回して、機械を動かすところからしないといけない。未経験者がマニュアルを見ながら対応するのはかなり無理があると思います。ボクがその立場だったらヤダなー。
せっかく毎年訓練を行っているのなら、災害時に担当する職員さんも訓練に参加するように目黒区がはたらきかけるべきかと思ったので、知り合いの区議会議員さんに進言しておきました。変わるといいな。
災害時給水ステーションがある場所
このような災害時給水ステーションは、いろんな場所に用意されています。
東京都水道局のホームページを見てみると、2024年3月現在、稼働しているステーションは東京23区で105か所。多摩地区は107か所もあるそうです。
東京都水道局:覚えてください!お近くの災害時給水ステーション(給水拠点)(一覧)
せめて、自分の生活県内にある給水ステーションの場所は知っておいてくださいね。
まとめ
今回は「防災フェアin林試の森2024」に参加して給水施設を見学してきました。主催は林試の森。共催はなんと下目黒5丁目自治会とチーム防災めぐろ。自治体じゃないのにこの規模の防災イベントは本当にすごいです。
このイベント、前日に赤プルさんから教えてもらって、家族で参加。赤プルさんとも現地で合流してきました。
それにしても、この「立ち止まり禁止」って貼り紙、どういう意味でしょう? 冷静に考えてもちょっと謎すぎ。これについても防災課さんに教えてもらえば良かった。
イベントで、ボクは久しぶりに起震車を体験。今の起震車は、初期微動がなくいきなり震度7で揺れ始めるんですね。震度7は、ホントに何もできないことを改めて実感しました。
意外にも起震車お年齢制限は無かったんですが、小学生までが体験できるのは震度5強まで。震度7をやりたいと進言しても体験させてもらえていませんでした。それにはちょっと残念。
ボクの子どもたちは防火服を着て消防車に乗ったり、スモーキー迷路や模擬消火器を体験して楽しそうでした。子どもが楽しめるイベントの方が人が集まりますが、その中に大人が真剣に体験できるコンテンツの充実も重要だなーと、防災訓練を主催する側としてもいろいろと勉強になりました。