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2017.10.12 マンション防災の新常識『お風呂のお湯は必ず捨てよう』|残しておくと、とんでも無いことに・・・

こんにちは、さいとうです。

賃貸でも分譲でも、マンションにお住いの人って多いはずです。

マンションは、地震による倒壊リスクは低いかもしれませんが、何も備えなくても平気なわけは無く、マンション特有の被害に注意をしなければいけません。

では、マンションならではの備え方とはいったいどのようなものでしょうか?

「今回は、お風呂のお湯って残しておいた方がいいんでしょ!?」 という間違いについて考えていきましょー!!

お風呂のお湯を残していたらダメなワケ

「え? お風呂のお湯っていろいろと使えるから残しておかないといけないんじゃないの!? 断水した時とか、トイレの水も流せるでしょ!?」

そうです。正解!!

ですが、これはあくまでも戸建ての話。マンションでは逆。むしろやってはいけない防災です。

それはなぜでしょうか??

理由は、マンションは戸建てよりも地震による揺れが大きくなる為、配管が破損しやすく、排水が出来なくなる可能性が高いから。

排水管が破損してしまうと、一切の排水が出来ません。

トイレもキッチンも洗面所もお風呂も、一滴たりとも水を流せない。これって、超不便ですよ。

歯も磨けない。顔も洗えない。手も洗えない。食器も洗えない・・・。日常の当たり前の行動が全て禁止状態。

もう、寝る以外のほぼすべての行動に支障をきたします。(寝起きでトイレに行けないから、実際は寝ることもできないかも・・・)

そんな状態で、お風呂にパンパンのお湯が残っていたら、みなさんはどうしますか?期待していた トイレの排水用としては使えません。もちろん飲むのはちょっと・・・。タオルを浸して、体でも拭きます?? 当日ならいいかもしれないけど、数日たった残り湯ではそれも嫌ですよね。

こんな感じで、使いどころの無い水が、ずーっと残されるんです。

夏場だったら、そのうちに臭くなり始めるかもしれません。そんな事になったらもう大変!! 水の処理に困ることになるのは、火を見るよりも明らか。水だけど。。。


お湯を残さない方がよい理由はまだあります。

高層階だと地震の揺れでバスタブ内のお湯が大きく揺らされ、その勢いでバスタブが壊れることもあり得るんだって・・・。水って重いから、思いもよらぬ攻撃力を備えているんですね。

バスタブが壊れてしまうと、マンションの全体の配管が直っても、しばらくお風呂には入れません。

「シャワーが浴びれればいいよ」と考える方も多いかもしれませんが、シャワーも浴びれません。

お風呂は防水がしてあるからシャワーが浴びれるんです。バスタブが破損してしまったら防水が切れることになるでしょうから、シャワーを使えば階下を水でビッシャビシャにしてしまいます。あえなく賠償事故の加害者となってしまいますね。よって、シャワーも使えません。

お風呂を直すとなると、100万程度の費用もかかるし、材料は何か月待ちの状態でしばらく直せません。

お湯を残しておくことが、どのような被害をもたらすか、真剣に考えてみても良いと思えてきたのではないでしょうか!?

お湯を捨てれば、不慮の事故も防げます

小さなお子さんがいるご家庭なら、なおさらお風呂のお湯は捨てることをオススメします!

防災とは少し違いますが、9歳までの子が亡くなる事故の要因は「不慮の事故」が1番多いのです。

そんな不慮の事故の代表格が、「バスタブに転落して溺死」なんです。お湯を捨てておけば防げる事故は地震だけに留まらず、日常にもあるんですね。

毎日お湯を変えるのはもったいないと思ってしますが、命には代えられません。そこでもったいないと思うなら、食器を洗う時にこまめに水を止めることに意識を向けてみたら良いかもしれませんね。

まとめ

地震が来ると、水が使えなくなる。マンションの場合は、断水よりも排水管が破損し、排水不能となることで水が使えなくなる状態の方がずっと深刻。

断水に備えて、水を残しておいても

トイレ用にも使えない

飲めない

処理に困る

そのうち腐る

最悪です。

もしも、知らずに排水してしまうと、マンション中が汚水で汚れ、より排水管の復旧を遅らせてしまいます。

より速く復旧して欲しければ、排水管の無事が確認できるまで、一滴も排水してはいけないことを知っておきましょう。

自分の家を守るためにも、同じマンションの住民全員に知ってもらうことも大切!!

上の階の人が、知らずにトイレの水を流しまくってきたら、みなさんの部屋は排泄物まみれになってしまうかもしれません。嗚呼、恐ろしい、恐ろしい・・・。

「大地震がきたら、排水管の無事の確認が出来るまで排水禁止」

マンションに住むなら、みんなが知ってる常識になってほしいですよね。

排泄物まみれになる前に、この事実をマンションの住民みんなが把握しているかどうか、総会のときなどに確認してみてはいかがでしょうか??

斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

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