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2018.08.23 大地震 防災グッズを揃えるより大切な、家族がバラバラでも全員無事に避難できる方法を知っていますか!?

こんにちは! 未来防災課のさいとうです。

東日本大震災の地震のように、平日の日中に地震が起きると、 
●お父さんは山で芝刈り
●お母さんは川で洗濯
●子供は寺子屋で読み・書き・そろばん
といった具合で、家族がバラバラで被災をすることになります。

バラバラで被災しても家族全員が助かるには、今のうちに家族間でのルールを決めておくことが大切。どのようなルールを決めておくと良いのでしょうか?

▼目次

      1. 防災の目的は「家族が全員助かること」
      2. 「助けには帰れない」と伝えてみよう
      3. 実際に伝えてみる→家族の意識が高まった!
      4. まとめ 「自分の命は自分で守る」が基本

防災の目的は「家族が全員助かること」

「防災」と言うと「備蓄をすること」「防災グッズを備えること」だと思われがちですが、本来、コレよりずっと大切なことがあります。

それは、防災をする目的を意識することで見えてきます。みなさんにとって防災をする目的とは何でしょうか?

防災の目的。それは、多くの人にとって「家族が全員助かること」だと思います。

では、唐突ですが問題です。

「家族が全員助かること」を念頭においた場合、あなたが家族に伝えるべき言葉はAとBのどっち?

      1. 絶対に助けに帰るから
      2. 助けには帰れないから

みなさんはどちらだと思いますか? また、みなさんの家族は、あなたはどうすると思っているでしょうか?

「助けには帰れない」と伝えてみよう

先程の答えですが、おそらく明確な「正解」は無い質問です。ですが、未来防災課は「B.助けには帰れない」をオススメします。

理由はいくつかあります。

Ⅰ.本当に帰れるの??

東京では、3.11の時も多くの方が帰宅困難者となり、何時間もかけて家路に着きました。震度5強の被災をするだけで、たくさんの帰宅困難者で町は溢れかえります。果たして、自分の住んでいる場所が震度6強を超える地震の被災地となってしまった時に、本当に帰宅できるのでしょうか?

そう簡単に帰れないのに、安易に「帰る」と伝える事は、家族を助けることに繋がりますか?

Ⅱ.地球の力を甘くみない

「助けに帰る」男なら家族にはそう言いたいでしょう。母親だって、子どもに対してはそのように言いたいはずです。

でも、相手が悪い。地震や自然災害の場合、相手は地球。人間ひとりがどうこうできる相手ではありません。

「シン・ゴジラ」で描かれたゴジラは、まさに3.11の災害そのもの。自然災害には人間はどうしたって太刀打ちできないことがゴジラを通して描かれていました。

それでも俺は家族を助けに帰る! そう思いたい気持ちはわかります。が、そんな気持ちも含めて何もかも飲み込んで奪っていくのが、自然の力だと認識しておきましょう。

Ⅲ.帰ると伝えられた家族のことを考えよう

「絶対に帰るから」と伝えられている家族や、何も伝えられていない家族は、あなたが帰ってくるまでどういった行動をとるでしょうか? 想像してみてください。

ケータイで連絡ができる日常とは違い、いつ帰るか分からない人を待つのは大変なストレスです。しかも、待っている間に余震がきたり、火の手が迫ってくるかもしれません。

あなたを待つこと無く、必要な物だけを手に取って、すぐに安全な場所に避難を開始してもらった方が、家族が助かる可能性は高まるのではないでしょうか?

待とうか、避難しようか、と迷わせるだけでも避難が遅れ、ひょっとしたらそのせいで助からない可能性だってあるはず。それなら、自分の判断ですぐに行動できるように背中を押してあげる。それが、本当の意味で家族を守ることになるはずです。

実際に伝えてみる→家族の意識が高まった!

早速ボクは妻に「地震が起きても助けには帰れないから、自分で避難してね」と伝えました。

そりゃーその時は「え?助けにきてくれないの?」って顔をしていましたよ。悲しそうな顔でした・・・

でも、ちゃんと理由を伝えたところ、思わぬ変化が起きました。

その変化とは、妻自身がその時にどうやって避難をするか? 具体的に考え始め、行動に移したことです。

我が家には、2歳になる娘と犬がいます。実際に2人を同時に抱っこしたりして、どうやって避難したらいいかを試してくれました。

結果、「2人を抱いたら、荷物はほとんど何も持てない」それが彼女の結論。

だとしたら、ボクは会社の非常袋に家族の分も用意しておかなくちゃいけないんだ、ということも同時に判りました。

「助けに帰れない」と告げたことで、予想以上の成果を生みました。これから具体的に、ドコに向かって避難するのか? 何を考えて避難する場所を選ぶのか? などを話し合っていければ、家族全員が助かる可能性が高まるように感じています。

まとめ 「自分の命は自分で守る」が基本

災害をワガコト化することは難しいことです。

理由はさまざまでしょうが、「誰かが助けてくれる」と心のどこかで思っているのも、その1つかもしれません。

でも、現実は異なり、普段はみなさんを守ってくれる人が、自然災害の時には守ってくれません。災害時には自分の命は自分で守らないといけないのです。

そのことを家族全員が知っておく必要があると、未来防災課は考えています。

我が家の防災は、妻に「助けには帰れない」事実を伝えたことで動き出しました。それを伝えてなかったら、2人を同時に抱っこして避難できるか? なんて試すこともなかったはずです。

家族のルールの確認は、防災グッズを備えるよりもずっと重要な事のはずです。

災害を乗り越えるのは自分自身だ。そう認識した家族同士で、これからくるであろう災害を乗り越えてもらいたいと切に願っています。

是非、晩ご飯でも食べながら、家族に「助けには帰れない」と伝えてみて下さい。

斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

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