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2017.08.03 鍵がなくては役に立たない!? 災害時に防災倉庫を開けるためのカギは○○だった

地元の町会の防災部に所属しているさいとうです。こんにちは。

みなさんの中に、地震が来たら、誰かが火を消したり、倒壊した家屋からケガ人を救助して、避難所に行けば段ボールが敷いてあって、毛布が渡され、不味いけど何かしら食べられる。なんて思っている方はいらっしゃいますか??

はたして、みなさんの町の防災力でそんなことが可能なのか!?を探るべく「防災のリアル」では、私が実際に地元の防災部に所属して、町の防災の実態をレポートしています。

今回は、私の所属する町会であった実話。

「あれ!? 防災倉庫の鍵って、だれが持ってるんだっけ??」

についてのお話しです。

災害時に防災倉庫は誰が開けるの?

防災倉庫には鍵がかかっています。ですので、説明するまでもなく鍵が無ければ開きません。当然です。

防災倉庫は2種類あります。

  • 小中学校にある、区や市などが管理をしている防災倉庫
  • 公園などにある、各町会が管理している防災倉庫

小学校の防災倉庫の鍵は、通常は職員室や主事さん、区の職員、民生委員が管理しているのだと思います。

公園などの町会の防災倉庫の鍵は、町会長などの役員や防災部員が管理しているのが一般的でしょう。

が、私の所属している町会では、それがはっきりと分かっていなかったんです・・・。

災害時に鍵を持っている人が近くにいるのかどうかはとっても重要。誰かが鍵を開けなければ、いくら必要なものが用意されていても絵にかいた餅です。

その鍵を誰が持っているのか、はっきりと分からないとは・・・。こんな事ってあるんですね・・・。

そんなお粗末な状況が身近にあったので、ひょっとすると、他の町会も同じようにいい加減な管理をしているところもあるかもしれません。いや、きっとあるでしょう。

さて、そんな状態で震災が来たらどうなるでしょうか?

せっかく防災倉庫まで来たのに、鍵がかかっている。

「おいっ、鍵は誰が持ってるんだ」の怒号。

誰も分からないし、鍵を持っている人が来ない。

扉を壊そうと努力する。

イナ○物置の作りがしっかりしてて、壊れない。

火の手が迫り、避難。

活用出来ずに終わる。。。

う~ん。。想像できちゃう。。。

ならばいっそのこと「施錠をやめてはどうか?」と提案しましたが、「盗まれる」「倉庫の中で生活されたら困る」といった理由で却下されました。

確かに中で生活されたら困るけど、そのリスクと鍵が開かないリスクとどっちをケアしなきゃいけないんすか!? どんな組織でも、出来ない理由をばかりを探す人って多いですよね。

とはいえ、まぁ確かに施錠しないといった手段は、我ながら突飛すぎる意見だと思ってます。却下は当たり前ですね。

いつ災害がきても、鍵を持ち出せる環境づくりが大切!

ここでまず考えるべきは、優先順位。

防災倉庫の最優先事項は「災害時に確実に利用できること」でしょう。

「災害時に倉庫のカギを持った人が来なかったから何も出来なかった」とならないための努力は必要のはず。

もちろん「普段施錠をしていなかったせいで、災害時に倉庫を開けたら全て盗まれてた」では、やっぱり最優先事項を遂行できないので、鍵をかけないという案が通らないのはごもっともです。あはは・・・。

であれば、災害時に町内で動ける人が、誰であっても鍵を開けられるような準備をしておくことが防災倉庫の管理で重要なことになります。

では、どうしたらいいか。

すったもんだがあって、私の町会ではひとつ名案が浮かびました。

「防災倉庫の近くのコンビニでカギを預かってもらう」

鳥肌もんです。

町会の役員の中には、その町で商売を行っている人が属していませんか? コンビニのような年中無休で24時間やっていて、誰でも入れるお店のオーナーさんがいれば、鍵を預かってもらうのはお勧めの方法のひとつです。

そういったお店に無いなら、飲食店など、平日の昼間に必ず誰かがいる場所で管理してもらうのも良い方法かもしれません。

あとは、それを町民に知ってもらう努力が必要ですね。まぁ、コッチが難しいんですけど・・・。

みなさんの町の防災倉庫。果たして誰が開けられるのでしょうか?

防災倉庫には、命を守る・命を救うのに役立つものが入っています。いざという時、あなたが開けられる人で無くても大丈夫でしょうか?

まとめ

大地震のような災害は滅多にありません。無いからこそ、誰にも経験値がありません。

「臭いものには蓋をしろ」

災害は臭いものであって、誰も想像すらしたくないものでしょう。

なので、本当に災害が来た時に、想定外の事が起きてしまう。実は、それって想定外じゃなく、想像をしていなかっただけなのに・・・。

だから、防災倉庫ひとつとっても、「確かに鍵が開かなかったらダメだなぁ」といまさら話題になるのでしょう。

防災は、準備と活用の両面で備えなければいけません。

ですが、ほとんどの人が震災の未経験者なので、大切な事が抜け落ちているのが町の防災(=共助)の現状だと感じています。

今回は鍵を持っている人が分からないという、スタートはマイナス地点からでしたが、誰でも倉庫を開けられるようにする事が大事である事を認識して、お店に預かってもらう方法で対応することが出来ました。

臭くても、ちゃんと嗅いでみたらいろいろと方法はあるのかもしれません。今回のように、アイデアしだいで費用が全くかからない方法だって見つかるのです。

地震は来なかったら儲けもん。と考えるのではなく、来てしまった時の事をリアルに想像するところから、防災は始まるのかもしれません。

はたして、みなさんの町の防災倉庫の鍵は誰が管理しているのでしょうか? みなさん自身が知っておいた方がよい事だと思いますので、ぜひ、確認してみて下さい。

斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

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