Now Loading

2019.03.26 災害時、本当に役立つ防災訓練の実現へ! ~防災ごっこから脱却を目指しオリジナルの訓練を行うまでのリアルな紆余曲折~

こんにちは、未来防災課の斎藤です。地元の町会で、防災部の部長をしております。

さて、今年も私の所属する町会の防災訓練の時期となりました。

4年目を迎えた昨年は、緊張感も無く、何かダレている訓練になってしまいました。訓練というよりも防災ごっこという表現がピタっとくる状態。。。

このままじゃいかーーーん!!

部長になったので、一念発起! 今年の防災訓練は、ごっこからの脱却を目標に改革を始めています! 今回の記事では、今年から取り入れる新しい防災訓練の内容についてご案内します。

▼目次

1.自分の町が一目でわかる大きなマップの作成

マップ製作については、以前の記事でも書いています。製作経緯の詳細については、以前の記事を読んで下さると嬉しいです⇒【アイデア募集!!】「防災ごっこ」から脱却するために、大きなマップを作ってみた!!

今回製作を進めているのは、ホワイトボードで利用するサイズの大きなマップです。作成しておきたいと思った理由は、災害時、町のドコで何が起きているのかを簡単に把握できるものがあると便利だと思ったから。

混乱した町の状況を整理するために、さまざまな情報を視覚で捉えられるマップが用意されていればきっと役に立つはずです。では、そのマップにはどんな情報が載っていれば使いやすいのか? それを知りたくて、今回このマップを用いた訓練を考えました。

2.消火・救助部隊を正確に派遣できるか? 災害対策本部訓練

製作中のマップを用いて行うのは、今回の訓練で初めて行う「災害対策本部訓練」というものです。訓練名称は勝手に名付けました。だってオリジナルの訓練だもん!

どのような訓練かというと、

「○○さんちで火事」
「△△で人が家の下敷きになっている」

こういった被害情報が入ってきたら、すぐさまマップに印をおとして、その場所に消火班や救助班を派遣する訓練です。

  • のような災害が発生しているのかをどう把握するのか?
  • 災害発生場所を出動部隊にどう伝えればいいのか?
  • 正しく、災害発生場所に出動できるか?
  • 消火などの活動が終了した場所、まだ活動中の場所、誰も派遣できていない場所の把握をどうするか?

このような内容を経験することが訓練の目的です。

なぜこのような訓練を行うのかというと、大きな災害が起こると消防や警察をあてにすることは難しく、「火を消す」「けが人を助ける」のは、我々一般市民が行うことになると考えているから。

では、そのような活動をどのように行えば、少しでも混乱することなくできるのか? これを考えた結果、さまざまな事象を取りまとめする本部の訓練を行う必要性を感じ、災害対策本部の訓練を試すことになったのです。

3.トランシーバーって本当に使えるの!? 実践してみよう

災害対策本部からの依頼で、災害現場に消火班・救助班を派遣する訓練を行うと、派遣した班との連絡ツールについて考える必要が出てきます。

災害時にケータイは利用できないと想定すると、使えそうな物の代表格はトランシーバーでしょう。

とは言え、トランシーバーを購入するほど防災部には予算が無いので、目黒区防災課や消防署、消防団にトランシーバーの貸与を依頼しましたが、どこもNG。

しかし、防災課から「小学校には災害時用の無線機がありますよ」とアドバイスを頂いたので、さっそく小学校に確認。無線機は職員室に設置されていました。親機と持ち運び用の無線機でやり取りできるとの事ですが、学校内には使用方法を知っている人はいないみたい。普段は役所からの連絡に応答するためだけに使っているんだって。やれやれだぜ・・・

しかも、職員室に設置されている親機はほぼ固定されている状態なので、職員室の内部に災害対策本部を立ち上げない限りどうやら利用は難しい。

「無線機の使用は諦めるかな・・・」
と思ったところに副校長先生から
「最近、学校の防災倉庫に新しくトランシーバーが配置されましたよ。何用なのかは分かりませんが・・・」
と耳より情報をゲット。

さっそく役所に問い合わせしてみると、健康福祉計画課が配置した物だったことが判明しました。使用用途は、災害時に1人では避難が難しい高齢者や障害手帳を持っている方(要支援者)の安否確認のために使うとのこと。こちらのトランシーバーは、配置したばかりでまだ使用機会が無かったため、防災訓練での使用を希望すると「是非、使ってください!」 と、意外にも超、超前向きな返答をいただきました。ありがたやー、ありがたやー。

話は脱線しますが、トランシーバーの貸与を防災課にお願いした時、健康福祉計画課の話が全く出てこなかったのは、役所は未だに縦割りで、横の連携が希薄であることのを表しているのでしょうか。そうだとするとかなり残念ですよねー。

ともあれ、ようやくトランシーバーを確保できました。よかった、よかった。と胸をなで下ろしていたら
「消防団で使ってるトランシーバーは建物とか障害があると全然つながらないんだよね・・・」
なんて話も聞こえてきました。

果たして、今回お借りするトランシーバーはどうなのか・・・。訓練の目的がまた増えました。楽しみです。

4.まとめ

防災ごっこを防災訓練にする為、より実践的な内容を今回は計画してみました。

災害対策本部訓練は初めて行うので、消防署や消防団との打ち合わせ回数を増やし、こちらの意向を理解してもらうことには力を入れました。

ごっこから訓練へ。

その目標が達成できるのか、また改めて報告できればと思います。

訓練の細かいやり方や、作成した資料、購入した備品などについては、また改めて書く予定です。

訓練内容を詳しく知りたい方は、お気軽に問い合わせフォームからご連絡下さい。

斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

最近書いた記事

コンテンツの説明書

コンテンツの一覧

よく読まれている記事

SNSもCHECK!

twitter facebook