こんにちは。未来防災課のさいとうです。
地震が起きるとコワいものの一つは、地震による火災です。
「地震だ、火を消せ!!」
「グラッときたら、火の始末」
といった標語を聞いたことがあると思います。
何でこんなに火を恐れているのかというと、地震が原因の火災で大参事になった経験があるから。
では、どうして地震で火事が起こるのか?
みなさん、ちゃんと理解してますか?
間違った対策をしていると、マイホームを燃やしちゃうかも知れません。その時に正しく行動できるように、火災を防ぐ方法を知っておきましょー!!
「グラッときたら、身の安全」
「グラッときたら、火の始末」は今の時代では間違いです。だって、これ関東大震災の経験から生まれた教訓ですもん。要は、古いってことですね。
関東大震災が発生した当初の日本では、魚を焼くのは七輪でした。地震で倒れた七輪の炭が火元となって、大規模な火災が発生したんです。
21世紀の今は、ガスコンロやIHです。
火を使うガスコンロでさえ、震度5程度以上の地震が発生したら、ガスメーターが自動的にガスを遮断してくれるのでかなり安心。
東京ガスのホームページにも、地震直後は身の安全。揺れがおさまったら火の始末と書いてあります。(東京ガスホームページ:地震の時は)
むしろ、揺れている間に火を消そうとすることで、逆に火傷を負ったりする可能性が高く、近付くなとすら書いてあります。
まずは、子どもの頃から聞かされ続けてきた標語が実は大間違いだったという事をご理解ください。そして、子どもに誤った防災知識を植え付けないように注意しましょう。
発火の危険ポイントはそもそもキッチンじゃなかった
阪神・淡路大震災も、地震火災の延焼による多大な被害をだした震災の一つです。
地震の発生時刻は早朝5時46分。この時間にどれだけの家庭でキッチンを利用していたでしょうか? あくまで想像ですが、大半の家庭ではまだキッチンを利用していない時間帯のはずです。
それでも、7,000棟近くの建物が焼失したのは何が原因だったのでしょうか?
1番の原因は「電気による発熱体」からの出火です。
電気による発熱体とは、電気ストーブ・TV・冷蔵庫・電子レンジ・ドライヤーなどを家庭にある様々な物です。
では、電気による発熱体がどのようにして火災の原因となるのか?
- 落下・落下物で電熱器のスイッチが入る
- 電熱器の転倒・電熱器へ他の物が接触する
- コードへの落下物などの圧力による断線・ショート(短絡)
- 器具内部のショート(短絡)など
具体的には、
洗濯物がストーブの上に落ちて、服に着火する。
とか、
電化製品のコードの上にタンスが倒れてきて断線。停電がおさまった時に電気が流れた事でショートして発火。
みないな感じです。
地震の揺れで物が落ちたり倒れれると、火災が発生する可能性が生まれるということのようですね。
となると、まずしなくてはならないのは家具の固定。地震後の火事で家を失いたくなければ、家具の固定はmustのようです。
アイスが溶けちゃうのは気になるけど・・・
家具を固定しても、それでも家の中はぐちゃぐちゃになるはずです。そして、想定外の事が原因で発火するとも限らない。。。
絶対に火事を起こしたくないなら、更に有効な方法はコレ!
「ブレーカーを切る」
これが一番。ブレーカーを入れる時に、コンセントにコードが刺さったままだと、復旧した時に通電火災を起こすかもしれないので、落ち着いたらコードも全部抜きましょう。
もちろん、ブレーカーの復旧は電源コードを全て抜いてから行う事も忘れずに。
ブレーカーを切ることで冷蔵庫の中身はダメになりますが、どうせ停電してます。アイスが溶けてしまう事を気にするより家の安全を確保してくださいね。
まとめ
意外にも、地震による火事の一番の原因は電気機器です。データを見たいという方はコチラ→(経済産業省 電力安全課)
ほとんどの人が、キッチンから火が出てなかったら絶対に安心しちゃうはず。だから、そうじゃないって事をちゃんと知って欲しいです。
でないと、マイホームを失っちゃうかも。
そして、残ったものは住宅ローンだけ、なんて事も。。。怖すぎ。。。
避難を開始する前にブレーカーを切る。是非忘れずに実行してくださいね!
あと、出来る事なら延焼被害にあわない為にも、お隣さんにも教えておきましょう。