こんにちは。未来防災課のさいとうです。
鎌倉で被災したらどうすんねん、を検証する第2回目です。
前回は、猪木さんのアドバイス通り、危ぶまず進んだら道がなくなりゲームオーバー。実際なら死んでいたかもしれないという結果に。ちーん。
コンテニューしたさいとうは、次なる避難先候補「源氏山公園」を見つけ歩みを進めたのだった・・・。
前編はコチラ
→鎌倉で検証 津波から助かるために避難するべきところはどこか?【前編】
▼目次
いざ、源氏山公園へ
避難先を決めて、看板の指す方へ避難を進めてすぐに、見えてきました上り坂! やたー!! どうやら、予想は当たっていたみたいです。さすがやー!
ただね、高台への道は予想以上の坂道。。。シミュレーションのために登るのは正直超イヤだけど、災害時にはそんなことを言っていられません。スリップに気を付けて、上を目指します。革靴歩きにくいー。
かなり急な上り坂なので、頂上まで行かなくても津波からはきっと逃れられそう。ですが、災害時は避難のために大勢が集まるはず。先に避難した人が中途半端なところで留まってしまうと後がつかえてしまい、それが原因で、避難が間に合わず犠牲になる人がでるかも知れません。
それに、混み合っているところにいると、押されて将棋倒しになるかも。災害が発生したときは、同時に人災も起こりえることも想定しておいたほうがベターです!
なので、もっとスペースに余裕がある場所まで避難は続けますー。はぁ。
と、坂の途中に銭洗い弁天が!!
お金持ちになりてー! 億万長者になりてーよー! 体は銭新井弁天様へ吸い込まれていきます。洗ったお札でロトを買いにいざ・・・
あいや、待たれぃ!
お金は大切ですが、命はもっと大切! 増やせるお金より、減らせない命!! 億万長者持ちになる絶好のチャンスですが、避難中は絶対スルーしましょう。
冬場なのに、うっすら汗ばむほどの坂道を登りきると、そこは目指していた源氏山公園。
ふぅ・・・。ここまでくればひと安心。
偶然、肩に野鳥が乗るというベストショット!!
震災時は、津波が引くまでの数時間をここで過ごすことになります。が、ただの公園なので、雨が降ってたりすると座ることもできないまま、何時間ものあいだ津波が引くのを待たなくてはいけません。耐えられませんね。耐えるしか無いんですけど。。。
ここまでの所要時間:約30分
鎌倉の津波到着予想は、第一波:13分/最大級の波の到達:30分
想定の津波であれば、避難途中に第一波が襲ってきてはいますが、避難は間に合ったと思います。
ただ、ほんの少しでも避難を躊躇していたら、間に合わなかった。この事実って、結構こわい・・・。
防災マップと答え合わせ
今回の避難経路はこんな感じ。
で、鎌倉のハザードマップはコチラ。
どうやら、今回の被災場所からは源氏山公園への避難が最適だったみたい。
最初に駅の方に向かって歩いていたら、助からなかったですね。あーコワ。
「でもさ、わざわざ源氏山まで避難しなくたって良かったじゃん!」
と思った方。こちらを見てください↓↓↓
上の図は、東北地方の津波ハザードマップで、震災前のハザードマップで示されていた浸水範囲と実際の浸水範囲を表した、2つの地域のマップです。
- 紫:ハザードマップで危険とされていた場所
- ピンク:実際に津波の被害を受けた場所
ご覧の通り、ハザードマップの予想が全く当たっていません。3.11はそれだけ「想定外」の規模の地震だったんですね。
ハザードマップは、地震の規模を想定しないと作成できません。大事なポイントですが、ハザードマップは必ずしも最悪を想定して作られたものではありません。
とはいえ「想定外」なんてただの言い訳。国の危機管理能力がザルだっただけとしか言いようがない。危機管理できる国であれー。
さて、
次に私たちを襲う地震は、想定内のものでしょうか?それとも想定外の規模でしょうか?
それは解らないので、逃げすぎということはありません。死にたくなければ、今よりもっと、もっと安全な場所へ、と貪欲に避難を続けるべきなんだそう。
「避難をやめたら、そこで人生終了ですよ・・・?」
もしも、井上雄彦大先生がバスケではなく震災のマンガを描いていたとしたら、安西先生の明言はこうだったことでしょう。沁みますね。
沁みるけど、震災マンガだったらこのセリフが出る前に打ち切りだったろうね。バスケマンガで良かったぴょん!!
鎌倉駅の東側で被災した時は、妙本寺や鶴岡八幡宮、第二中学校に避難すれば良さそうです。遊びに行く前に、チェックしとくべし!!
>3.まとめ
土地勘のない場所で被災をすると、最初の判断がとても重要になることが分かりました。
地元の人がすぐさま避難を開始してくれたら、その後をついていけばいいかもしれませんが、どの人が地元の人かなんてわかりません。結局は自分に頼るしかないと思っておきましょう。
今日は一人での避難だから良いですけど、災害時にはもの凄い数の人が同時に避難をしています。
高台を目指す人の中には、足腰の弱った高齢者もいるでしょう。そんな時、手を貸してあげた方が良いのか? とそんな想像がふと頭をよぎりました。
- 手を貸さなくても、余裕で助かるかもしれない
- 手を貸さなければ、その人は津波に飲まれてしまうかもしれない
- 手を貸したことで、自分まで津波に飲まれるかもしれない
まさにその時は、他人に手を貸す余裕があるのかどうか、すべてが分からない状態で避難をしているはずです。究極の選択を迫られた状況で、私たちはどうするべきなのでしょうか!?
それにはきっと正解はありません。ハンター試験に出てきそうな問いですね。正解できるか、とても心配。ところでハンター✖ハンター、ちゃんと終わるんですかね。こちらはこちらでとても心配です。
源氏山公園から鎌倉駅に帰る途中、こんなのを見つけました。
答えはなんと、道路にありました。がびーーん・・・。
避難開始時には見落としていましたが、避難場所はいろいろな所に表示されているんですね。
ただし、道路に表記されている場合、がれきで隠れてしまう可能性もあるのでかならず役立つかは不明。
表示があるイコール「その場所は津波が危険」とも読み取れるので、見かけたらすぐさま避難です!
車で鎌倉に行く場合は、駅前のパーキングじゃ無くて高台ぎみ所にあるパーキングに停めておく方がいいかも知れませんね。車も津波から守ることができれば、助かった後に移動できるかもしれませんから。
どこまで想定して、どこまで備えるか。全てはあなた次第です。
さて、次はドコで被災しよう。