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2019.06.06 目黒区の小学校に避難所運営協議会を立ち上げよう!【第3章】~運営方法を学ぶ~

こんにちは、地元町会の防災部長を任命されております斎藤です。

私は今、避難所運営協議会を目黒区の碑小学校・目黒7中に立ち上げるために活動を始めています。

活動を始めていると言っても、どうやって人を集めれば良いのか? どのような組織体系を作れば良いのか? 何をするにもわからないので、既に活動をしている他の避難所運営協議会にオブザーバーとして参加してみることにしました。

百聞は一見に如かず。お陰で、活動の仕方や、組織の作り方が判ってきました。

▼目次

  1. 避難所運営協議会の主な活動
  2. どのような組織で構成されているか?
  3. 理想的な活動スタンス
  4. 見学した感想
  5. 避難所運営協議会を立ち上げるまでの手順(まとめ)

1.避難所運営協議会の主な活動

引用:目黒区役所HP

避難所運営協議会の活動内容は大きく分けて2つ

  • 避難所運営訓練の開催
  • 避難所運営マニュアルの策定

です。

【避難所運営訓練の開催】

訓練の内容は、「トイレの使用・設置」「ペットの飼育について」「応急救護・AED」「名簿管理」「炊き出し」など、実際に体験するものから知識の共有の訓練までさまざま。

初開催でも1年位の準備期間をもって行えば開催可能だとアドバイスを頂きました。

とにかく訓練の日程を決めて、それに向けて動き出した方が良いとのこと。参加した避難所運営協議会には2か所の避難場所があるエリアのため、年に1回ずつ、合計年間2回の訓練を実施しているらしいデス。すごい・・・。(この大変さは、なかなか伝わらないんだよねー)

【避難所運営マニュアルの策定】

避難所運営協議会には、小学校や中学校の避難所としてのルール作りが求められます。何も決まっていない状態で被災をすれば、復旧と同時にルールも決めないといけないので、負担も大きいし、復旧に力が注げません。

事前準備の最たるものが、マニュアル作りです。

「目黒区にマニュアルのひな型があるから、まずはそれになぞって組織した方がいいよ」ともアドバイスを頂きました。

活動の一番最初に区の防災課からもらった資料の事ですね。まずは私が読み込んで、全体を把握することが重要なようです。

2.どのような組織で構成されているか?

組織の作り方や参加する人は、自治体ごとに異なっているようです。

セオリーなのは、町会や自治会(目黒区では住区)が中心となり運営する方法のようです。その他に参加するメンバーには、

  • 避難所となる学校の校長および副校長(必須)
  • PTA
  • 商店街
  • 企業
  • 消防団 など

このようなメンバーを最低でも20名集め、活動内容ごとに班を作り運営していくようです。さて、その運営方法、班の分け方は、、、

  • 会長、副会長
  • 総務・情報班
  • 施設・安全班
  • 保健・衛生班
  • 給食・物資班 など

班の編成方法は避難所運営協議会ごとに異なるそうです。

立ち上げ前の我が地区は、まずは会長、副会長の選出が重要なタスクであることは間違いなさそうですが、これが実は大変。

避難所運営協議会の会長は、自治会長や町会長が担うことが多いです。今回参加したところも自治会長が会長を兼任されていました。

しかし、もし自治会長が高齢の場合には、会長自身が災害弱者になってしまうので、果たして一番大事な時にリーダーシップを発揮できるのかとても疑問です。では、災害弱者にならず、リーダーシップを発揮できる適任者が他にいるか? 会長の選出は、実はそう簡単には決まらない、悩ましい問題だと感じています。

3.理想的な活動スタンス

避難所運営協議会は、どのように活動を行っていくと良いのでしょうか?

今回参加させて頂いた協議会は、月1ペースで班長会議と言って、各班の班長、副班長らが集まり、毎月の活動報告をしていました。

月1の班長会議までに、それぞれの班で与えられた問題に対して話し合い、ルールや方向性を決めているようです。どんな内容を話し合っているのかまでは伺えませんでしたが、そんな会議を十何年も続けている。これはスゴイの一言です。

私は趣味で草野球を20年ほど続けていますが、10年前に対戦していたチームのほとんどが今は存続していません。趣味の世界ですら組織の存続は大変なのに、それをボランティア組織で続けられているなんて。。。

十数年もの間、モチベーションを高く保って活動し続けている自治会があることに、すごく刺激を受けました。

モチベーションを保ちつつ、決まったスパンで物事を決めていき、成果を上げる。それがまたモチベーションに繋がる。このようなサイクルを作り出すことが大切なのかもしれません。

4.見学した感想

見学させて頂いた自治体は、避難所運営訓練の直前でした。そんな会議の最中に、会長さんが「(訓練は)どうせ失敗するんだから」と発言したことには驚きました。私の印象だと、自治会主体の訓練は失敗しないように思い切ったことを控える傾向にあると思っていたので、失敗OK! のスタンスで取り組んでいる自治会があることが知れて、とても心強く感じました。

そして、モチベーションの高さにただただ刺激を受けました。

私の所属する町会防災部の活動もそうですが、地域の活動を担っている人の多くは高齢者です。となると、連絡ツールは電話だけとかざら。LINEグループで一気に共有できないとか、ちょっとしたことがボディーブローのように効いてきて、結構ツラいんデス。

組織って、特定の個人にばかり負担がかかって、運営がうまくいかなくなって、参加する人が減っていって、結果ポシャってる。なんてとこ多いんだろうなと思いました。簡易的に活動できる仕組みが整えば、全国の自主防災組織の質って上がるはずだよなぁ、と。

組織を作る上で、
「何故、この地域に避難所運営協議会が必要なのか?」
そんな想いを1人でも多くの人に伝えることが最も大切なのかもしれないと感じました。

避難所運営協議会を立ち上げるまでの手順(まとめ)

  1. まずは地元の防災課に電話し、資料を貰う
  2. 地元で既に同じ活動をしていそうな人を探す
  3. 活動している組織から、運営方法を学ぶ

つづきはコチラ→【第4章】~意見交換会の開催~

斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

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