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2019.06.13 川崎殺傷事件から考える、避難所生活の怖さと子供・家族を守るポイント

令和になって早々、川崎市多摩区の路上で登校中の児童らが襲われ、19人が死傷する事件が起きてしまいました。

無差別に襲撃してくる人から、果たしてどのように家族を守ればいいのでしょうか?

未来防災課は防災のwebメディアなので、防災に絡めたお話しになりますが、大規模災害後、学校の体育館などで始まる避難所生活について警鐘を鳴らしたいと思います。

少し想像をしてみて下さい・・・
被災をしたので、学校の体育館に避難しました。何人もの人がそこで寝泊りしていて、間仕切りは段ボール。その環境下で、もし、あなたの家族のすぐ隣に、無差別殺人を計画している人が生活をしていたとしたら。。。

もちろん、誰が無差別殺人を起こすかは判りません。今までは普通の人だったのに、震災で家族全員を失った人が自暴自棄になって起こしてしまう。

川崎の犯人のように普段は引きこもっている人が大規模災害で被災をし、自宅から出て、避難所で生活をする可能性だって。。。

さて、そんな避難所生活で家族がトラブルに巻き込まれないためには、どのような対策が有効なのでしょうか?

▼目次

  1. なぜ避難所に行くのか?
  2. 避難所以外の避難方法があることを知っておこう
  3. 避難所は最終手段
  4. まとめ 目標は避難所に行かないこと

1.なぜ避難所に行くのか?

大規模災害後、なぜ多くの人は避難所に行くのか?まずは、これを考えてみましょう。

  • 家が倒壊した
  • 水が出ない・流れない
  • 電気が通ってない
  • 食べる物がない
  • 余震で家が倒壊するかも
  • 物資は避難所に届く
  • さまざまな情報が避難所に集まる

避難所も災害直後は水も電気もガスも止まっている可能性がありますが、一般家庭より備えがあるイメージがあります。

給水車などが来て水を供給してくれるし、物資が届くのも避難所でしょう。それに、町の情報が集まるので、家族を探している人は避難所を拠点に活動するかもしれません。

つまり、不便な生活時になにかしら必要な物や情報を手に入れることができるから、避難所での集団生活をしている。そう考えられます。

2.避難所以外の避難方法があることを知っておこう

実は、避難所以外にも避難方法はたくさんあります。

  • 在宅避難
  • 遠くの親戚の家
  • ウィークリーマンションなど
  • スーパー銭湯
  • マンガ喫茶
  • 車中泊
  • テント生活

お金はかかるけど、被災地から離れてウィークリーマンションのようなとこに住むってアリだと思うんです。

余震に怯えることもないし(個人的にこの重要度高いです)、水も飲めるし、トイレの心配もいらない。食べ物や日用品は普通に手に入る。そして、どこの誰ともわからない人と寝食を共にしなくていい。

出費はありますが、安全・安心が手に入ります。命に係わる費用なので、前向きに検討したいですし、多くの人にもそうしてもらいたいと思っています。

熊本地震の時にはUR都市機構さんをはじめ、いくつかの企業が家賃無料で住戸を提供して下さっていました。これも、知っておくだけで違いますよね。(参考サイト:UR都市機構

3.避難所は最終手段

避難所は、決して安全な場所とは限りません。あまりニュースにはなっていませんが、東日本大震災の時も避難所で強姦があったという話もあります。

当然、多くの人がストレスを抱えての集団生活なので、ちょっとしたことがトラブルの引き金になる可能性は十分に考えられます。

そうだとすると、いくら大規模災害の後だとしても、やはり見ず知らずの人との共同生活には何かしらの危険が潜んでいるものと考えた方が安全そうです。

ですから、避難所生活はあくまでも他の避難方法を選べない人や、選べない状況だった場合の最終手段だと考えてみてはどうでしょうか?

因みに、他の避難方法を選べない人や状況というのは、

  • 離れ離れになった家族を探している
  • 遠くに移動する手段がない
  • お金がないので、支援に頼るしかない
  • 遠くまで避難する気力がない(高齢者に多い)
  • 何があっても出社しなければいけない など

最後のは「社畜かよ」と思うかもしれませんが、警察を始め、役所の職員さんといった公務員さんはこれに該当するのだと思います。大変な職業ですね。

このように、何かしらの都合があって避難所で生活をすることを余儀なくされた人以外は、別の方法が選択できる。そう、考えて欲しいのです。

「防災」というと水や食料の心配ばかりする人が多い印象ですが、避難所以外の避難方法を選択できるように、事前に準備をする。これこそが「防災」ではないでしょうか。

「避難所は、仕方なく行くところ」

是非、多くの人にそう捉えてもらいたいと思います。

4.まとめ 目標は避難所に行かないこと

見ず知らずの人との共同生活の危険性にスポットを当てて、避難所生活を避けることをオススメしましたが、避難所生活をしないメリットは他にもあります。

例えば、

  • 子連れなら、子供の夜泣きで周囲の人に迷惑をかけてしまうストレスから解放される
  • 女性なら、洗濯物の干し場所など、プライベートがない共同生活から解放される
  • ペットの飼い主なら、ペットの生活環境で困らない

その他にも想像を膨らましてもらえれば、いろいろと思い浮かぶはずです。

数年前に発生した熊本地震では、地震を直接の原因とする死者よりも、地震後の間接的なことを原因とする死者数が多くなってしまった災害でした。これは、地震後の生活の質が悪かったことが影響しているはずです。

「大規模災害が起きたら、避難所で生活をする」

一見、当たり前のようですが、「避難所で生活をすることを知らず知らずのうちに自分が選んでいる」可能性があることを知って頂きたい。

そして、本当に避難所以外に避難できるのかどうか?? ではなく、どうしたらそのような避難ができるのか? その為に必要な物は何か? といったことを考えてみてもらいたいと思っています。

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斎藤啓之

執筆者:斎藤啓之

1980年生まれ
両親の出逢いはテニスコート。男3人兄弟の長男で、3世代で暮らし、友だちから「サザエさんのウチみたい」だと言われるような家庭で育つ。
料理は全く出来ないが調理師免許を持っており、味噌が変わると判る味覚をもつ。
剣道の有段者なので、棒で人を叩くと逮捕される。
趣味は、高3の秋から始めた野球。甲子園を目指したことの無い野球人。
ほとんどの人にA型?と聞かれるO型。

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